信じられないくらい落とし物をするという話
目次
電車の中の置き去りのスマホ
何かを拾って交番に届けたことはありますでしょうか?
ついこの間のことです。
出勤するために電車に乗ると
なんと一台のスマホが
席の真ん中に鎮座されていたんですね。
ん?
と思いつつも、そのすぐ隣に座ったのですが
ふと横を見ると、爪の長いゴージャスな女性が
スマホを挟んですぐ隣に座られていたので
「あ、これはこの方の連れなんだな」
と思い、私は安心して
出勤前のボーッとした時間を過ごしていたわけなんです。
ところがです。
次の駅に着いた瞬間
その女性は、私が連れだと思っていたスマホには
一瞥もくれることなく
それはそれは鮮やかな足取りで車両を降りようとしたものだから
「あ、あの、こり!」
と、突然なる
おじゃる丸感ただよう口調で
咄嗟に呼びとめてしまったわけなんですね。
( 朝のまわってない 舌と頭には気をつけましょう )
ところがです。
彼女は、ん?
と一瞬だけスマホの方に、首を傾けたかと思うと
「あ、違います」と乾いた声でいって
スタスタと朝のホームに消えていってしまったのでした。
なんだお前、野良スマホだったのか・・・
一応のこされた車両にいるメンバーを
ぐるりと見渡してはみたものの
スマホの持ち主と思われる人物は
どうやら乗っていなかったようなので
んーどうしよう、とは思いつつも
出勤前の残り20分くらいはゆっくり過ごそうと
目を閉じてうつむいて、電車にゆられることにしたのでした。
ところがです。
カタンカタン
カタンカタン・・・
と揺られる中で、ふとどこからか視線を感じゆっくりと目を開けると
いつの間にか向かいの席に座っていた
80代くらいのお爺さんが
じーっと、私の顔とスマホを
交互にチラチラ見てくるではないですか。
カタンカタン
カタンカタン…
( ・_・) (´ Д ` ) ZZZ
( ・_・) (°ω° )!!
カタンカタン
カタンカタン…
( ・_・) (°ω° ) 📱
( ・_・) (°ω°; ) 📱
カタンカタン
カタンカタン…
( ・_・) (°ω° ; ) 📱
( ・_・) ((((;゚Д゚))))))) 📱
なんだろう。
とても落ち着かない。
たまらなくなり
あの・・・!と声をかけようとした瞬間。
「これさぁ、あなたの?」
とお爺さん。
「いや、違くてですね、これは私が乗る前から実は」
「そう、そうなの〜。あなたのじゃないのかぁ。」
「はい、そうなんです。」
「そうか〜、可哀想だなぁ。」
「えっ」
「可哀想じゃない?落とした人〜」
「あぁ・・・」
「可哀想だと、思わない?」
( ・_・) (°ω° ; ) 📱
( ・_・) (°Д ° ; ) 📱
「はい、思います。」
「じゃあさぁ、届けてあげたら?」
・・・・
なんだろう、何かがおかしい
そのっ!
だっ!
おかしくないかっ!
んっ!
どうしよう、なんだろう、どうしたらいいんだこの感覚。
未だかつて経験したことのない名もなき感情。
違うんです、届けたくないわけじゃないんです。
でも、そのなんていうかその
ぐっ
ぼぉぉおおおおお。
( いったん、落ち着こう )
そう、でもですね、同時にふとこうも思ったのです。
お前はいったい、今までどんだけの落とし物を
人に拾ってきてもらったんだい?と。
そう、これは我が宿命
小さな頃から落とし物マイスターとして
無事エリート街道をかけ抜けてきた私は
今まで本当に数えきれないほどの
絶対に落としてはならない物たちを落としては
見知らぬ方の手間とご好意によって、なんとか助けられてきた。
おそらくですが、私が死ぬ時
落とし物を探していた時間を全て足したら
1週間くらいにはなるんじゃないか、と思うんですね。
とはいえ最近は、エアタグという最強の味方ができたので
その頻度はかなり減っては来ているものの
それでも気を抜くと、私の貴重品はドラゴンボールのごとく
ここ数週間で訪れた各地のマップにキラリと散らばり
それをかき集める冒険に時折出なくてはならないのです。
(7つ集めたら普通の暮らしが手に入るよ^^)
そう、そんな生粋の落とし物マイスターの私にとって
エアタグなんてものがまだなかった時代は
本当に純粋な拾ってくれた方の
「これ落とした人、可哀想だなぁ」
に助けられてきたのです。
そして不思議なことに(これは本当に不思議なのですが)
私が無くしたものはなぜか毎回ほぼほぼ戻ってくるのです。
だからこそ本来ならば、私みたいな人間ほど
誰かの落とし物には敏感でなくてはならないわけで・・・
スポンサーリンクならさぁ、やっぱり届けるべきなんじゃないの?
そんなことを思い出していると
何だかここはやはり私が届けなくてはならないような気が
腹の底からメラメラと湧き上がり、スックとそのまま立ち上がると
「ここは、私が」
と、それはそれは品のある笑みで
ニコリと会釈をかわしたかと思うと
広大な背中をちらつかせつつ
朝のホームへと降りていったんですね。
スタタタタタ…. (`・ω・)ノ📱
その日の夜に、財布を落とす
信じられないだろう。。
いや、こっちが信じられない。
これだけ落とし物というものに触れ
意識を巡らせたその日の夜に
私はなんとお台場で財布を落とすことになる。
「え!すごーい!ドライブ連れてってよぉ〜」
久しぶりに連絡してきた高校時代の友人に
仕事でたまに運転することがある
と話すと褒めてくれたんですね。
嬉しかったんですね。
嬉しくて嬉しくて。
調子に乗ってしまったんですね。
5月の風がふわりと吹きぬける夜の公園で
自分の財布もふわりと放り投げてしまった私は
家に帰ってからその事実に気づき絶望し
さらには、つい2・3日ほど前という
信じられないほど悪魔的タイミングで
エアタグを自分で財布から外していたことに気づき
( 電池をかえようと思った )
2度目の絶望で雄叫びをあげながら寝床につくことになったのでした。
おうおうおうおうおおおおおーーーーーー!
古本屋の朝の朝礼
次の日。
みんなで輪になって朝礼をし、今日の流れを共有したあと
「えー、こちらからは以上です、何かある人いますか?」
といった瞬間、シュッと手をあげる。
「あ、あの!」
「なんですか、はなおさん」
「あの実はですね、昨日、深夜の公園で財布を落としてしまい・・・」
「えっ!大丈夫なの?」
ザワザワ….
ザワザワ….
「あ、あの、全然大丈夫なんですけど・・・」
「いつものことで。。でもその休憩中にちょっと警察に・・・」
モゴモゴモゴ….
「あんたなにやってんのよ!今すぐ行きなさいよ!」
職場で一番気の強い主婦が言った。
「どうすんのよ戻ってこなかったら、今すぐ行ってきなさい!」
う・・・
「私の自転車かしてあげるから、ね?いいよね?」
皆さんの方を見る
みんなもうわかってるよ、と言った感じでうんうん頷く
ぶわっ (´ ;ω;` )
「ごめんだだい、行ってきでもいいでずか」
本当にみんな・・・
優しい人たちにばかりで私は・・・
ということで、主婦さんの勇気あるご好意にあまえて
朝から職場の近くの交番に行くことになったんですね。
初めて入るその交番で調べてもらうと
なんと、すでにお台場の近くの交番に届いているとのこと。
すぐに明日行きますとお伝えし
心の底からドッと緊張が抜け
あー本当、持ち物が見つかるって
なんて中毒性のある安心感なのだと思いながら
チャリンコきこきこ帰ろうとし・・・

( ゚д゚) !
なんとネギが落ちてるではないですか。
これはやはり、私が届けるべきでしょうか?
